その地からのKAJITA 名古屋編

中部国際空港セントレアの開港、愛知万博の開催と名古屋が沸き立つ2005年。将来のために関西圏以外への進出が必須と考えた鍜治田工務店が選んだ地はその名古屋でした。わずか4名の陣容でのスタートながら、出店する以上は「しっぽ巻いて帰るな」の意気込みだったと当時の責任者は語ります。

成功の鍵は、地元名古屋の協力業者の協力が得られるか、アフターサービスが十分に提供できるか、にありました。しかし、その協力業者探しもインターネットや紹介に頼るような手探りの状態で、また事業主も地元ゼネコンで間に合っていると感じていることに加え、関西の企業は「取っ付き難い」と敬遠されがちで、多難のスタートでした。

結局のところ事業主、協力業者の信用を得るには、当社の社訓「下げ振りの心」と企業理念を有言実行で示していくしかありませんでした。幸いにも、関西でお世話になっているお客様が名古屋で展開する事業を請負うことができ、これを機に鍜治田工務店の知名度も徐々にあがっていくことになります。

色々と試行錯誤も重ねました。6S運動を浸透させようとしたが理解を得られず協力業者と衝突したり、地元とのコミュニケーションをはかるために社員の会「和や会(なごやかい)」を結成、歓迎会、花見、ボーリング、バーベキュー、旅行等を実施しました。そして迎えた2008年、協力業者からの要望で「安全衛生協力会名古屋支部」を立ち上げることになりました。これは普通であればゼネコン側から要請するものです。それを協力業者から持ちかけてもらえるとは実にうれしい驚きであり、鍜治田工務店の誠意ある対応や正直さが名古屋という土地に認められた大きな一歩でした。

それからも誠意と正直な対応に努め、業績と信用を積み重ねていき、2009年には名古屋市から「エコ事業所」認定、2010年にはボランティア活動表彰を受け、同年ついに営業所から支店に格上げとなりました。

鍜治田工務店は「名古屋の会社だと勘違いされる」ようになることが目標です。それにはまだ20年、30年とかかるかもしれません。決して近道はなく「社訓」「企業理念」をもって、安全・品質・工期・コスト・環境を誠実に管理し続け信用信頼を得て、選ばれ続ける企業を目指していきます。

  • 名古屋営業所の初受注物件プレサンス名古屋駅前アクシス
    名古屋営業所の初受注物件
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  • 名古屋営業所開設時の事務所内
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